また留守電
いつからだろう、昨日、先週、先月
気付いてないわけではないけれども

リダイヤルの1番上の番号へ電話をかける
一連の動作は指が覚えてしまった

「ただいま電話に出ることが出来ません。発信音のあとに…」

あたしのこと嫌いになったの
誰かほかのひとを好きになったの

それならそうと言ってくれればいいのに
ひどいひとだ

もう一度だけ、ねぇ、

「………」

彼が出てくれたら、

「ただいま電話に…」

アナウンスのお姉さんの声はとても無機質なものに聞こえた

もうあなたなんかいらない、いらない

携帯を床に叩きつけるとどっかの部品が外れた
音を立てて転がる
急いで拾い上げると携帯の画面には何も映っていなかった

もう、大丈夫