まるで 美しい 宝石 の よう に
ついさっきまでわたしを痛めつけてた大きい手は、空をつ かんで支えをなくした。終わった。終わってしまった。見 える方の目で力を失った手を確認してから指先を解く。首 に紫色のすじ、だらしなく垂れた舌、 (ざまあないわ) 見開かれた目はそれでもしっかりとわたしを見ていたから 視線をはずしたそんな目でわたしを見ないで!ぜんぶあな たのせいでしょぜんぶぜんぶ、 かつてあいしたひと いまはもうこきゅうをしてないひと ああ、わたしはだいじなものをうしなった (そういつだっ て失ったときに気づくのだ) いつだったか大きな手に潰さ れた目から涙がこぼれる染みるああ、いたい これからはずっとわたしが傍に居てあげる そして朝が来る目が覚めるわたしにはそんなことをする勇 気もつもりもないのだ! あざだらけ紫色の毎日 まるで宝石のようでしょう