き
 
 ら
 
き
 
  ら
 
 光
 
  る
 
お
 
  空
 
 の
 
  星
 
よ
 
 
 
何億光年前の光を私に。
それがどのくらい前だか知らないけれど、
弱弱しい光は、昨日と変わらず光り続ける。
 

「こんばんは」
川辺にねそべった私にきこえたのは、
聞き知った声だった。
 

「誰か倒れてるから、何かと思った」
「うん、星見てた」
「星?」
 

ずずず、とへりを下って私の隣に腰を下ろす。
視線は空。
 

「星座とか、わかるの?」
「知らないねぇ、君は知っているのかい」
「知らないねぇ」
私の口調を真似て答える。
 

「あ、でも」
「あれはふたご座」
「へぇ」
 

彼はふたご座の伝説もちょっと知っていた。
それは面白かったけど、どうして星座の話ってのはこんなにも悲しい話が多いんだろう。
 

お互いに黙ったままで、不自然ではない静けさ。
雲の動く音まで聞こえそうな気がする。
もう冬に近いと言うのに、まだ虫が鳴いている。
 

「……さて、と」
どのくらい時間が経っただろう、隣の男は立ち上がり、ズボンについた草と土を払った。
「僕はもう行くけど、まだ見てるの?」
「うん」
「じゃあこれ、あげる」
ぱさりと落とされたのは、さっきまで着ていたハズの上着。
妙にあたたかいのが、心地良いのか悪いのか。
 

「いいよ、べつに」
「寒くなってきたし、これからもっと寒くなるだろうし。着なくてもいいから、羽織ってて」
「だって寒くなっちゃうよ」
「大丈夫、家近いし。じゃ」
 

ざくざく、すたすた...
さっさと行ってしまった。