休日の朝というのはどうしても、1分が10分になるみたい。
あと5分だけと毛布を被りなおしたのは、もう一時間近くも前。
別に予定があるわけではないけど、なんだか損をした気分になる。

(でも、でも眠たいのね、やっぱり。)




嗚呼もうこんな時間だ、と黄色の目覚まし時計を横目に寝返りを打つ。
するとよく見知った体温がすぐ傍にあって、思わずうわっと声を上げた。

(ど、どこから入ってきたんだ・・・)(この不法侵入者め。)
(ちゃっかり腰に腕なんぞ回しやがって!)


それでもなんとなく可笑しくなって、
くつくつこみ上げる笑いを、ピンクの枕の中に押し殺した。



36.5℃のそいつは今、安らかな眠りの中で
すうすうと寝息がときおり鼻先にかかった。

うわ、あ、この人、生きてるんだなあ、なんて
当たり前のことなのに満たされて、
ちょっとだけ、こわくなった。


幸せすぎてこわいなんてきっと神様に怒られちゃうなあ。
(じわりとピンク色に涙が沈んで、)



「・・・わたしたち、おばかさんだね」



せっかくの休みなのに、
デートもしないでふたり仲良く昼まで寝てるなんてね。
白いほっぺたをそっとさわって、
黒い前髪にキスをした。



(おやすみ、またあとでね。)





ゆっくり目を閉じて、
幸せな眠気に身を投じる。